上映直後、東日本大震災が起こり上映延期、かなり後になって映画館で見ましたが、ズシンと伝わる音の迫力は映画館ならではでした。ラストの30分ぐらいからは、涙と鼻水が止まりませんでした。今、生きる人々が忘れている物を感じさせてくれる名作です。

震災の影響で、再上映までの期間がいちばん長かったのがこの作品でした。 東劇で吹き替え版ともどもひっそりと公開されて消えてしまい、鑑賞する時期を逃してしまいました。 松竹が配給していましたが、今は国内での上映権がどのようになっているのかが気になります。まだ上映可能であれば、スクリーンでの復活上映を今一度希望したいです。

一昨年、もっとも衝撃を受けた映画。地震直後の町の描写は圧巻。日本人の感覚ではまず映像化できないであろう、モノと化した死体の山のリアル。スクリーンじゃなければこれは伝わらない。良くも悪くも純朴で、人間臭い中国人たちの日常や肉親への思い。いろんな人に勧めたかったが、上映する映画館が少なすぎて、期間も短くて、18歳の息子に行かせるだけとなった。息子も本当に良い映画だったと感謝・感激してくれた。このまま埋もれさせるのはもったいない名作。