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オルフェ を映画館で観たいワケ

  • 匿名 匿名
  •  冥界の王女を演じたマリア・カザレスのクールビューティぶりに唯々見惚れてしまった。 王女は鏡一枚を隔てて繋がる死者の世界と生者の世界とを往き来するうち、ひとりの詩人オルフェ(ジャン・マレー)と恋に堕ちるが、それは名ばかりの、強大な権力機構の中の一官吏でしかない王女に許されることではないのだ。しかし、それでも王女は従者で守護天使でもあるウルトビイズ(フランソワ・ペリエ)の手を借りて、権力と運命に抗って更なる禁忌を犯すのだ。ラストシーン、死の従者たちに連行(極刑で)されて行く王女とウルトビイズは言う「どこへ行ったって同じさ。」そう、どの世界でも愛は儚いものだろう。が、だとしても、王女が選んだ無償の愛は確かにあったのだと…。嗚呼、この詩人ジャン・コクトーの作品を一度で良いから、大きなスクリーンで味わってみたい。

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