中学生の頃、母親がこの作品をDVDをレンタルして観ていました。わたしは横で勉強をしていたので、音声と、時々画面を見るくらいでしたが、この映画が、子供ながらに印象に残っていました。最初は、外国のレトロな学校の雰囲気がおしゃれな映画だなと思いました。物語が進むにつれ、子供ながらに、悲しくて切ないような、どこか残酷な、深い印象を受けたのを覚えています。いつか大人になったらこの映画をちゃんと観てみたいと思いました。 数年後、テレビで三浦春馬さん・綾瀬はるかさん・水川あさみさん主演で【わたしを離さないで】というドラマが放送されることを知った時、予告を見て、その雰囲気とストーリーに既視感を覚えました。数分考えて、あの映画かもしれないと気付いた時、とても嬉しくなりました。恥ずかしながら、カズオイシグロさんのノーベル賞受賞作だということも、この時初めて知りました。私も20歳になっていたので、この作品に込められている想いを、子供の頃よりも少しだけ深く受け取れたような気がしました。三浦春馬さん、綾瀬はるかさん、水川あさみさん、日本を代表する実力ある素敵な俳優さんが、繊細な感情の機微を、見事に表現してくれて、心に残る素晴らしいドラマでした。 今また数年経って、ドラマを見返しました。あの時とはまた違った視点で観ていて、命とは何か、愛とは何か、改めて考えました。悲しいけれど、切ないけれど、寂しいけれど、それでも絶対に生きていこうと思わせてくれる作品だと感じました。 映画版は、大人になってからまだちゃんと観ていません。 何度も家で観ようと思ったのですが、 やはり映画館で観たいと思いました。 是非、沖縄でも上映して頂きたいです。 よろしくお願い致します。