『…大人になる、かぁ…』 ピーターパンがモチーフであるだろうこの作品。 子供の頃はただただかわいい、元気なお姫様と王子様の作品として大好きだった記憶です。 が、大人になってからみると本当に細やかな心情描写や粒ぞろいな脇役達の魅力にひたすら感嘆します。 画面の構成も素晴らしいの一言、全篇にわたり画面が幻想的で、美しい。 大人になりたい？なりたくない…？ 成長の途中、大人と子供の間でゆらめく『大人へ変身できる』モモの、色香さえ感じるとまどいに、切なさとノスタルジーで胸が熱くなる事幾年月。 現実と虚構の狭間、成長物語、世間への問いかけ…スタッフの方々のモモに託した熱意やテーマに自分自身を見つめかえしたくなる作品です。 家庭用のビデオで繰り返し見続けている作品ですが、あの美しい画面と不思議な魅力の世界観を、ぜひ劇場で噛み締めてみたい。 スタッフロールを見返せば名だたる実力派声優、名アニメーター達も揃い踏み！ ミンキーモモファンも、そうでない普通の大人にも、子供にも。 世に知られるべき隠れた実力派名作を、是非。 余談ですが。。冒頭と最後に出てくる宇宙飛行士のおじさん、大好き。 最後の〆の一言は、今の時代にも通じる普遍的なメッセージとして心にしっかり刻み込まれています。